おいてけぼりの阿闍梨餅

今日は京都の隠れた逸品「阿闍梨餅」のおはなし。

この間、京都の友人が東京に来ていて私の家に泊まっていた。
お仕事先の方々におみやげとしてこの阿闍梨餅を持ってきていた。

私　 　「いや～懐かしいわ～。これおいしいやんな～、むっちゃ好きやったわ～。」
友人　「そやろ～。１つずつ包まれてるし・ちょっと日持ちもするし、おみやげに喜ばれるねん。
明日忘れんようにもっていかな～。」

きほん、京都人どうしの会話はテンポがおそく、語尾がのびのび。
まっ、それは昔からなのでいいとして

その晩、友人は枕もとのかばんの横にそれをちゃんと用意して就寝。
次の日のあさ、私も彼女もいっしょに家をでた。
そして夕方、ひと足はやく帰ってきた私は部屋のど真ん中に‘ちょこん’と鎮座まします紙袋と対面。

「いやいや、まさか」　「でもでも、もしか」　「いやいや、そんな」　

しばらく中をみてはいけない様な気がして、遠くからそ～っとみるだけ。
もうちょっとみていたら透視でも出来たんじゃないだろうか・・・。　と思うくらい紙袋を眺めていたと思う。

しばらくして彼女が帰宅。
私　　 「阿闍梨餅　もしかして忘れてったやろ～(笑)」
友人　「あっっ・・・・（沈黙）・・・・」

えっ!? もしかして今気づいた ??　 衝撃の事実 !!!
餅をわすれた事よりも、忘れたことに気づいてないあなたに驚愕。
私もたいがいな人間だけど、彼女もミラクル。 愛すべき幼なじみ。

10分後、お茶をすすりながら　ありがたくいただきますをした私たち。
あ～久しぶりの阿闍梨餅。　おいしかった～。
ありがとうミラクル、そしてごちそうさま阿闍梨餅。